この傷痕が

隠せるのなら

何だってする


枯れることのない

深い井戸に

倒れかける

声はもう

失ってしまった


憎む力も尽きたのに

遠くで響く

勝利のラッパ

そんなこと

どうでもいい


その麗しい唇に

透きとおる胸元に

突き刺す

堪え難い真実


離した手は今

わたしに向け

弓の的をしぼる


どうか

休ませてほしい

夜にかがやく星が

太陽に消されるまで

ほんの少しでいい

貴女を

見送るまで